機械工場での注意点
毎年多発!工場の機械で死亡・大ケガする重大事故
よく「工場で指を切断する事故が発生」といったニュースが流れますが、工場で働く人にとっては決して他人事ではありません。厚労省によると、平成29年度に製造業で発生した死傷者は26,674人。前年度より220人も増加しています。死亡者の数は減少傾向にあるものの、他の業種と比較すると突出して多くの人々が職場で事故に遭っています。またこちらは平成27年度のデータになりますが、製造業で最も多い事故の原因は「(機械による)挟まれ・巻き込まれ」。次いで「墜落・転落」が原因になることが多かったという結果になりました。挟まれ・巻き込まれというのは、機械の点検や清掃時に回転部へ衣服などが「挟まれ・巻き込まれ」、その結果人体も引きずり込まれてしまうトラブルのことです。最悪の場合死に至り、命は助かったものの体の一部を失ってしまった、という人も数多くいます。

機械工場の事故は、作業中以外にも起きる可能性がある
大型で重い資材や機器を扱うことの多い機械工場は、その分重大事故の発生リスクも高くなっていると考えられます。以前に発生した自動車工場の事故では、社員が倒れてきた機械の下敷きになり死亡しました。しかもこの社員は、機械を使って作業していた訳ではありません。機械を別の場所へ移すための準備をしていたところ、この事故が発生したとのことです。このように、作業中に気を付けるだけでは安全対策として不十分なのです。機械工場に一歩足を踏み入れたら、全ての機械が誰にとっても凶器となり得ます。作業中はもちろん、工場内を移動する際にも十分な注意が必要です。また危険を感じたらすぐに周りや責任者に知らせ、事故を未然に防ぎましょう。